揚げ物はフライパンでできる?深さとサイズ選びの目安

フライパンで揚げ物をするなら、まず見るのは深さと底の厚みです。
直径24cmでも深さ4cmの浅型と6cm超の深型では、入れられる油の量が倍近く変わり、油はねの量も食材を入れたときの温度の下がり方も別物になります。
鍋底が薄いアルミ単層のフライパンは、冷凍の唐揚げを入れた瞬間に油温が落ちて衣が油を吸い、揚がりが重くなります。
少量の揚げ焼きで済ませたいのか、1リットル近い油でしっかり揚げたいのかで、選ぶべき直径も素材も変わります。
本記事では、揚げ物で差が出る深さと厚み・素材タイプごとの向き不向き・直径と油量の合わせ方・揚げたあとの油と本体の手入れを解説します。

キッチン小物ラボ編集部
キッチン小物ラボは、箸やカトラリー、水筒、弁当箱、鍋、包丁、お茶まわりの道具を扱う専門メディアです。扱う範囲は「コンセントを挿さないもの」に絞り、メーカーが公表している寸法・素材・食洗機やIHの対応可否を突き合わせて、サイズの選び分けと買い替えの判断材料を整理しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
フライパンで揚げ物をするとき、最初に見るのは深さと底の厚み
揚げ物の仕上がりを左右するのは、油の量を確保できる深さと、油温を保てる底の厚みの2点です。この2つはつながっていて、油が多いほど温度は下がりにくく、底が厚いほど下がった温度が早く戻ります。
浅型のフライパンで油を深さ1cm程度しか張れない場合、食材を入れた瞬間に油温が落ち、戻るまでのあいだに衣が油を吸います。
同じ材料でもべたつきやすくなるのはこのためです。
逆に深さ6cm前後ある深型なら、同じ直径でも油を3cm以上張れるので、温度の落ち込みが小さく収まります。
底の厚みは数値で書かれていないことも多いのですが、重量が手がかりになります。
同じ直径26cmでも、本体重量が600g台のものと1kgを超えるものがあり、重いほうはたいてい板が厚いか多層構造です。
毎日の炒め物では軽いほうが楽でも、揚げ物に限れば重いほうが油温の安定に働きます。
片手で振る必要がない調理なので、重さのデメリットも出にくいところです。
なお、深さがあっても注ぎ口がないフライパンは、使い終わった油をオイルポットへ移すときにふちを伝って垂れます。揚げ物に使う前提なら、注ぎ口の有無も商品ページで確かめてください。
揚げ物向きフライパンの4タイプと、構造から決まる違い
深型フッ素加工フライパン
深さ6cm前後で側面が立ち上がった形で、商品名に「深型」「ディープパン」と入るタイプです。
フッ素加工なので衣がこびりつきにくく、揚げたあとの洗い物も軽く済みます。
弱点は加工の寿命で、空焚きや高温の継続に弱い製品があるため、油温の上限は取扱説明書の指定を確認してください。
鉄のフライパン
板厚1.6mm以上の鉄は熱容量が大きく、食材を入れたあとの油温の戻りが早いタイプです。
ただし使用後に洗剤で洗わず油を塗って保管する手入れを前提にしている製品が多く、揚げ物のあとも同じ流れになります。
空焚きしてもフッ素加工のような劣化が起きないので、高温を使う調理では扱いやすい素材です。
ステンレス多層フライパン
ステンレスでアルミを挟んだ多層構造で、重量があるぶん油温が安定します。
こびりつきやすい素材ですが、衣をつけた揚げ物は接触面が限られるので、炒め物ほど問題になりません。
食洗機に対応する製品が比較的多いのもこのタイプですが、対応は製品ごとに違うので本体表示で確認してください。
片手鍋に近い小径の深型
直径16〜20cmで深さのあるタイプです。
油の総量を500ml以下に抑えられるので、1〜2人分の揚げ物を油を使い切る形で作れます。
一度に揚げられる量は少なく、家族4人分の唐揚げを続けて揚げる用途には向きません。
揚げ物用フライパンのタイプ別・向いている人の早見表
| タイプ | 構造上の特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 深型フッ素加工 | 深さ6cm前後。衣が離れやすく洗いやすい | 揚げ物を月に数回、後片付けの手間を減らしたい人 |
| 鉄(板厚1.6mm以上) | 熱容量が大きく油温が戻りやすい。空焚きに強い | 揚げ物の頻度が高く、使用後の油塗りを続けられる人 |
| ステンレス多層 | 重量があり油温が安定。食洗機対応の製品がある | 重さを気にせず、洗い物を機械に任せたい人 |
| 小径の深型(16〜20cm) | 油の総量が少なく済む。一度の量は少ない | 1〜2人分を少ない油で揚げたい人 |
| 浅型(深さ4cm以下) | 油を深く張れない。揚げ焼き向き | 衣の薄いものを少量だけ作る人。本格的な揚げ物には不向き |
表の最下段を「向かない人」ではなく用途の線引きとして読んでください。
手持ちが浅型しかない場合でも、厚みのある豚肉を低温で長く揚げる料理は避け、薄切りや小さめの食材の揚げ焼きに絞れば問題は出にくくなります。
深さが足りないフライパンで油を増やすと、ふちまで数センチしかない状態になり、沸き上がった泡がそのまま外へ出ます。
揚げ物で失敗しやすいフライパンの選び方
いちばん多いのは、炒め物で使い慣れた直径をそのまま揚げ物にも当てはめてしまう選び方です。
26cmの浅型フライパンは炒め物では便利でも、油を適量張ると総量が1リットルを超えるうえ深さが足りず、油はねが広がります。
揚げ物用に1本足すなら、直径を1サイズ落として深さを取るほうが現実に合います。
次に起きるのが、蓋が付属しない製品を選んでしまうことです。
揚げ物そのものに蓋は要りませんが、使い終わった油を冷ますあいだのほこりよけや、油はねを抑える用途で蓋があると扱いが変わります。
別売りの蓋を買う場合、フライパンの直径表記は上面の外径なので、同じ26cm表記でも縁の形状によっては合いません。
蓋はできるだけ同じシリーズのものを選んでください。
加工の種類だけで選ぶのも危うい判断です。
フッ素加工は衣離れがよい一方、高温を続けると加工が傷む製品があり、180度を超える調理を日常的にするなら素材側で選ぶほうが長持ちします。
どの温度までを想定した製品かはメーカーの表記が頼りになるので、商品ページの耐熱温度と使用上の注意を読んでから決めてください。
素材ごとの基本的な違いはフライパンの選び方と素材・サイズの使い分けで解説しています。
揚げ物に使うフライパンの直径と、油の量の合わせ方
油の量は、食材が泳ぐ深さがあるかどうかで決めます。
唐揚げやとんかつのように厚みのあるものを揚げるなら、油の深さは食材の厚みの1.5倍以上が目安で、鶏もも肉のひと口大なら3cm前後です。
これを満たすのに必要な油量は直径で大きく変わり、20cmなら700ml前後、26cmなら1.5リットル近くになります。
油を使い切る派なら小径、何度も使い回す派なら大径という分け方になります。
油を張る高さは、フライパンの深さの半分までに留めてください。
食材を入れると水分が蒸発して油面が持ち上がるので、深さ6cmのフライパンなら3cmが上限と考えると安全です。
深さ4cmの浅型で3cm張ると残り1cmしかなく、鍋ふちを越える危険があります。
一度に揚げる量にも直径が関わります。
油面に対して食材が占める面積が半分を超えると油温の落ち込みが大きくなるので、4人分を続けて揚げるなら24〜26cm、1〜2人分を少ない油で片付けるなら18〜20cmという選び分けになります。
家族の人数と、油を毎回捨てるか保存するかの2点を先に決めると、直径は自然に1つに絞れます。
揚げたあとの油と、フライパン本体の手入れ
揚げ物のあとは本体が熱いうちに水をかけないでください。
急冷はどの素材でも変形の原因になり、フッ素加工では加工面の劣化にもつながります。
油が人肌程度まで下がってから、油こし器やオイルポットへ移してください。
注ぎ口のないフライパンは、側面を伝って外側へ垂れるので、紙を敷くと後片付けが楽になります。
本体に残った油膜は、キッチンペーパーで拭き取ってから洗うと洗剤の量が減ります。
フッ素加工とステンレス多層は中性洗剤で洗えますが、鉄は製品によって洗剤の使用を避ける指定があるので、取扱説明書の手入れ方法に従ってください。
食洗機に入れられるかどうかも製品ごとに違い、本体は対応でも取っ手は手洗い指定という例があります。
揚げカスが焦げ付いて残った場合、金属たわしや研磨剤はフッ素加工には使えません。
水を張って温め、ふやかしてから木べらで落とす手順になります。
加工がはがれて衣が張り付くようになったら、揚げ物用としての寿命です。
フライパンごと買い替えるか、揚げ物は別の1本に分ける判断になります。
同じ1本を魚焼きにも使いたい場合の形の違いは魚焼きフライパンの波型と平型の使い分けで解説しています。
よくある質問
浅いフライパンでも揚げ物はできますか
油を1cm程度張る揚げ焼きならできます。
ただし油の深さが食材の厚みに届かないので、途中で裏返す必要があり、衣の付き方にむらが出ます。
厚みのあるとんかつや骨付き肉は、深さのあるフライパンか鍋を使ってください。
揚げ物に使ったフライパンは食洗機に入れられますか
製品ごとに違います。
本体表示と取扱説明書で食洗機への対応を確認してください。
本体は対応でも取っ手や蓋のつまみは手洗い指定という製品があり、一括りにはできません。
鉄のフライパンで揚げ物をすると錆びませんか
手入れの方法はメーカーの指定に従ってください。
鉄製品は使用後の水分の残り方で状態が変わるため、各社が洗い方と保管方法を案内しています。
揚げ物に使った場合も通常の調理と同じ手順でよいかは、取扱説明書で確認するのが確実です。
揚げ物用と炒め物用は分けたほうがいいですか
揚げ物の頻度が週1回以上あるなら分けるほうが扱いやすくなります。
深さのあるフライパンは炒め物では重く、あおりにくいためです。
月に数回なら、深型1本で両方をまかなう選び方でも不便は出にくいところです。
蒸し料理にも使える深型なら揚げ物にも使えますか
深さは足りることが多いのですが、付属する蒸し板やすのこは揚げ物では使いません。
本体が揚げ物の油量に対応するかは製品の注意書き次第なので、油の使用量の上限が書かれていないか確認してください。
蒸し器を兼ねる製品の選び方は蒸し器になるフライパンのサイズと使い分けで解説しています。
まとめ
揚げ物用のフライパンは、深さ6cm前後を確保できるかと、底が厚く油温が戻りやすいかの2点で絞り込めます。4人分を続けて揚げるなら直径24〜26cmの深型、1〜2人分を少ない油で片付けるなら18〜20cmの小径深型が、人数と油の扱い方から一意に決まる答えです。
加工の種類は後から変えられないので、180度を超える調理が日常的なら素材側で、後片付けの軽さを優先するならフッ素加工側で選んでください。ぜひ本記事のタイプ別早見表と直径ごとの油量の目安を参考に、自分の作る量に合う1本を選んでください。





